プラトン全集〈1〉エウテュプロン ソクラテスの弁明 クリトン パイドン

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  • サイズ A5判/ページ数 456p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784000904117
  • NDC分類 131.3
  • Cコード C3310

出版社内容情報

告発され死刑にいたるソクラテス最後の数十日間を描く.『エウテュプロン』では罪状とかかわる〈敬虔〉の本質が,『弁明』では法廷演説で彼の生き方の根本が,『クリトン』では脱獄を拒んで法と正義の意味が論じられ,『パイドン』では魂不死の論証のうちにイデア論の結実が達成される.

目次

エウテュプロン
ソクラテスの弁明
クリトン
パイドン

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

33
塩野七生さんが著書の中で、田中美知太郎さんのプラトン全集をすすめていらしたので、田中さん訳の2話をかじってみました。口語だし入ってきやすかったけれど、対話形式に慣れていないのもあって、ちょっと長いなと、よみづらさを感じてしまいました。でも、解説がよみやすく、塩野さんの推される理由がわかる気もしました。全15巻のラインナップをみていると、4巻がオール田中さん訳で、かつ内容も気になるので、4巻をじっくりよんでみようと思っています。2016/10/20

棕櫚木庵

17
昔,高校の授業で聞いた話:「弁証法」というと難しそうだが,元は「対話の方法」ということ.対話では,相手の意見を互いに乗り越えながら高次の合意に達することを繰り返す.これが弁証法的過程で,その元祖はプラトンの対話篇である.▼弁証法を,左右に揺れながら水を流していく水洗槽の動きに喩えた著名な経済学者がいたけど,弁証法の原型として,たとえば「エウテュプロン」を読んでいたら,そんな,誤解に近い単純化はしなかったんじゃないのかなぁ.もっとも,誤解というより意図的な曲解かと思える節もあったけど.2020/02/04

ブルーツ・リー

5
プラトンの全集を読んでみた。1巻に関しては、ソクラテスの話が中心、というより、ソクラテスばかりになっているけれど、どこまでがソクラテスの思想で、どこからがプラトンの思想なのかは、良く分からない部分も多い。特に「パイドン」では、牢獄に居る死罪を言い渡された人間と、その仲間が、死刑が行われる寸前まで、魂とは何ぞや!と議論を交わす、というのはまず不可能だと思われ、相当に、プラトンの創作が入り込んでいると思われる。ソクラテスと言う人が、死を目前にしても哲学の問いをやめない人間である、という事を示したかったか。2019/11/02

Yoshi

2
他は別で読んでいるので、エウテュプロンのみ。 父が奴隷を殺した奴隷を殺してしまったエウテュプロンとメレトスに訴えられたソクラテスとの会話。 敬虔とは何かをテーマに、神々に愛でられるものが敬虔、反対が不敬虔→同じものが敬虔にも不敬虔にもなりうる→全ての"神々が愛するものが敬虔、憎むものが不敬虔→神に対する人間の世話、奉仕術に関する知恵→神々に対して、犠牲を捧げたり、祈ったりする知識→最初に戻りエウテュプロンが急用があると言って帰るアポリア的な対話。 その対話の基礎的なものを暗示しているのという印象だった。2020/07/26

メメチキジューン

1
「弁明」に限って言えば,プラトンが師ソクラテスの最期についてどうしても書かずにはいられなかったものだと思う。 その人となり,言葉づかいがリアルに浮かび上がってくる名文。 そして「無知の知」を短くさらりと述べるあたりはプラトンの才能。 もっとも痛快なのはどんな刑を望むかという問いに対してソクラテスが「国賓みたいにメシ食わせてよ」と言っちゃうあたり。 思わず笑ってしまう。 最後は急転直下で死刑になってしまう。 この明暗の付け方もさすがです。 岩波文庫もこの田中美知太郎訳に変えればいいのにと思うほど読みやすい

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