出版社内容情報
《内容》 病跡学は,専門家ばかりでなく一般的にも「天才論」「天才と狂気」を掘り下げる興味深い学問領域として多くの読者を獲得してきました.今日では,そのアプローチは分裂病やうつ病などの代表的な病理学的考察から多様性を増し,いっそう様々な角度から人間の本質を照らすものとなってきています.本書は,臨床における人間理解に基本的かつ重要な示唆を与えてきた病跡学の進歩著しい今日の到達点を余すところなく詳説しています. 《目次》 1.総 論A.精神医学史と病跡学の進化B.表現精神病理学から芸術療法へC.病跡学から音楽療法へD.病跡学の意義2.精神科臨床と病跡A.幻覚の病理と創造 B.妄想の病理と創造C.精神分裂病の病理と創造D.うつ病の病理と創造E.てんかんの病理と創造F.不安障害の病理と創造G.物質関連障害の病理と創造H.分裂病質の病理と創造I.強迫性の病理と創造J.境界例の病理と創造 K.自己愛の病理と創造L.同性愛者の心理と創造M.高齢者の心理と創造N.精神分裂病とカリスマ症状群O.アスベルガー症状群の創造性3.病跡学の対象と方法A.精神医学者の病跡B.音楽家の病跡(または音楽家の精神分析) C.フロイトとユングの病跡D.移行対象と作品E.精神療法と病跡学F.創造の病G.エピパトグラフィー H.作家・思想家による病跡学I.創造の媒介者と治療者4.病跡学からみた精神医学的診断学
内容説明
ICD‐10、DSM‐IVに準拠、臨床・研究での実用性を極めた必携の基準書。special issueの最終回配本。
目次
総論(病跡学と精神医学;表現精神病理学から芸術療法へ;病跡学から音楽療法へ―「病い」を「美」に転化する ほか)
精神科臨床と病跡(幻覚の病理と創造;妄想の病理と創造性;精神分裂病の病理と創造性 ほか)
病跡学の対象と方法(音楽家の病跡学;FreudとJung;移行現象と芸術的創造 ほか)
著者等紹介
小山司[コヤマツカサ]
北海道大学教授
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