出版社内容情報
激動の20世紀を一身に生き、個人の内面を歴史と社会が脈打つ動的存在としてとらえる「アイデンティティ」の概念を紡ぎ出したエリクソン。この巨人のライフサイクル理論そのままに、その生涯と思想の展開を見事に描き出した伝記的思想研究の傑作。
・「エリクソンの人生に描き出されるのは、つねに「周辺的存在」として生きなければならかったがゆえに、境界をもたない「より普遍的なアイデンディティ」を求めつづけた流浪の人の肖像です。」(2003.9/2 朝日新聞夕刊〈文芸21〉長田 弘氏)
内容説明
アイデンティティ、モラトリアム、ライフサイクルなど、現代の人間心理を的確にとらえる数々のキー概念を生み出したエリクソン。その人生・思想・著作を、社会・文化・歴史の網の目の中に描き切る。
目次
第1章 新しい始まりに向けて―子ども時代と青春の日々
第2章 ウィーン時代―天職としての精神分析(一九二七‐三三年)
第3章 「アメリカ人の制作」―ホンブルガーからエリクソンへ(一九三三年‐三九年)
第4章 交差文化のモザイク―『子ども期と社会』
第5章 循環する生―『子ども期と社会』その2
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