出版社内容情報
・著者はニューヨーク大学の栄養学・食品科学の教授である。食品企業はほかの企業と変わらず利益が第一であるということを原点に書かれている。・・・中略・・・食と健康の関係に対する消費者の関心は高い。食事はファーストフードですませ、足らざる栄養はサプリメントで補う--こんな“悪夢”のような食生活をなくすのに役立つ書である。(3/13 日本経済新聞 書評)
・たんなる飽食社会批判というのではない。あくまで食品の栄養と健康をめぐる政治的駆け引きに焦点をしぼっているところに本書の特色がある。(4/9 図書新聞 野村一夫氏評)
内容説明
“もット食べよう!”地球上の半数が飢えるなかで肥満と飽食に突き進む社会。巨大食品ビジネス、政治家、栄養学者が三位一体で描く食生活支配の構図。
目次
食品業界、そして「もっと食べよう」
第1部 食生活の助言を骨抜きにする
第2部 システムに働きかける
第3部 子どもから儲け、学校を腐敗させる
第4部 サプリメントの規制緩和
第5部 テクノフーズの発明
食品選択の政治学
付録 栄養学および栄養研究の問題
著者等紹介
三宅真季子[ミヤケマキコ]
翻訳家。国際イベントの企画書、国連広報資料など、多様な分野の翻訳に取り組んでいる
鈴木眞理子[スズキマリコ]
ドイツ語・英語・オランダ語翻訳家。科学技術や環境分野の翻訳に長くかかわる
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感想・レビュー
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K
0
個人の自由や小さな政府の名のもとに、貪欲な食品・飲料会社により高カロリー、高糖分、低栄養、そして低コストの商品が正当化されている様を、かなり専門的に記している本。議会や政府機関が彼らに絡めとられてしまうのは強欲さの表れというか、同じ穴の狢という印象だが、スポンサーがいないと大学など研究機関が成り立たず、それゆえ研究の公正を保つのが難しいというのは、どこも共通なんだなぁと嘆息。2014/10/16
jiroukaja
0
以前読んだ本だがアメリカにはアメリカの病巣があるらしい(サプリメント的な意味で)