内容説明
本書は水環境の保全という課題を取り上げ、これに対して住民が、いかに取り組み活動をしてきたか、その結果、どのような変革をもたらしたか、そして将来に向かって、どのような展望を持つにいたったか、という諸点について、各地で住民運動に携わり、あるいは研究している人びとによってまとめられた記録である。
目次
岐路に立つ水環境(宍道湖・中海淡水化事業の凍結―住民がひらく水の時代;宍道湖・中海は残された―淡水化事業の凍結と専門家の果たした役割;水源自立への道;問われる水の安全性―都市の水;東京湾はだれのものか―開発と保全)
水の危機と市民運動(霞ケ浦・アオコカッパからの提言;原っぱのままで残すために―水辺空間の存亡を「野川」から訴える;「名水百選」と水環境の保全;よみがえれ、水郷水都―全国会議の流れ)
地域から学ぶ(沖縄の水問題;柳川で学んだこと―映画「柳川堀割物語」;富士の湧水そしてトイレットペーパー;四万十川にダムはいらない;汚染の進む琶琵湖;諏訪湖再生の課題;大阪水都の復権;隅田川を清流に;田中正造大学の運動―足尾鉱毒の流れ;政治的ヘドロにあえぐ鳥屋野潟を市民の手に)