老年者のリハビリテーション―よりよいQOLのために

老年者のリハビリテーション―よりよいQOLのために

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  • サイズ B5判/ページ数 327p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784948742192
  • NDC分類 493.18
  • Cコード C3047

出版社内容情報

《内容》  リハビリテーションが本格的にわが国の医療の場に導入されたのは、第二次世界大戦後であるが、とくにこの30年ほどの間に急速に普及した。初期のころのリハビリテーションは、切断や末梢神経疾患に由来する障害を対象とするものであったが、次第に中枢神経疾患による障害がおもな対象となり、とくに脳血管障害が対象になることが多くなった。したがって、当然のことながら老年者に対するリハビリテーションの機会が増えてきたのであるが、急速な高齢化社会への移行とともに、老年者に対するリハビリテーションの重要性がさらに増加しているのが現状である。  このようななかで、老年者の医療に携わる機会の多い医師やコメディカルスタッフは、専門が何であれリハビリテーションに対する基本的な知識が必要とされるようになってきた。このため本書は、いままでリハビリテーションを専門としてこなかった医師やコメディカルスタッフを対象として、まず定義や理学療法、作業療法の基礎的な解説などの総論的なテーマから始め、さらに精神疾患のリハビリテーションの総論や精神疾患のリハビリテーションの立場からみた作業療法などの項目も取り入れた。各論としては、まず最も対象となることの多い脳血管障害をとりあげ、7項目に分けて詳しく解説した。さらに他の神経疾患としては、老年者に特有で、しかも発症率の高い神経変性疾患のなかからパーキンソン病を、また脳血管障害やパーキンソン病で述べられる錐体路ならびに錐体外路症状以外の神経症候として重要な失調症をとりあげて、そのリハビリテーションについて解説した。  一方、老年者では、骨粗鬆症や骨・関節の変形が多くなり、さらに種々の原因による転倒がこれに加わるなどして、骨折の機会が増える。したがって、骨・関節疾患のリハビリテーションが、老年者のリハビリテーションのもう一つの大きな柱になっている。この領域では、骨折、リウマチ、脊椎変性疾患をとりあげた。  身体疾患に対するリハビリテーションも、老年者では需要が増えてくるが、これについてはとくに重要な心疾患について解説した。  本書は、日本老年精神医学会の準学会誌である「老年精神医学雑誌」に連載された内容をまとめたものであり、多くの方々に執筆を分担していただいたこともあって、多少意見が違ったり、用語の使い方が統一されていない点があるとも思われるが、しいて統一することは避けた。そのような点は実際のリハビリテーションの場でも統一されていない点であり、そのほうがかえって執筆者の意見がよく反映されていてよいのではないかと考える。  リハビリテーションに関する成書はかなりみられるが、本書は老年者のリハビリテーション、とくに現在まだ手探り状態ともいえる痴呆性老人のリハビリテーション的アプローチをも含めた単行本であるという点でいままでの成書と異なっている。  老年者が増えつつある現在、老人医療に携わる多くの方々に老年者のリハビリテーションをご理解いただくうえで、本書をお役立ていただければ幸いである。      《目次》 第1章 リハビリテーションとはなにか   1.リハビリテーションとは   2.身体疾患のリハビリテーション   3.精神疾患のリハビリテーション;rehabilitationの原義に戻って 第2章 理学療法・作業療法の理解   1.理学療法;物理療法   2.理学療法;運動療法   3.作業療法;身体障害リハビリテーションの立場から   4.作業療法;精神疾患リハビリテーションの立場から 第3章 神経疾患へのアプローチ   1.脳血管障害による片麻痺のリハビリテーション;臥床期   2.脳血管障害による片麻痺のリハビリテーション;離床期の理学療法の実際   3.脳血管障害による片麻痺のリハビリテーション;歩行期   4.片麻痺患者へのリハビリテーションにおける神経生理学的アプローチ   5.脳血管障害による失語症のリハビリテーション   6.脳血管障害リハビリテーションの阻害因子   7.脳血管障害後遺症をもつ老年者の在宅リハビリテーション   8.パーキンソン病のリハビリテーション   9.失語症のリハビリテーション 第4章 身体疾患へのアプローチ   1.骨折のリハビリテーション   2.リウマチのリハビリテーション   3.脊椎変性疾患のリハビリテーション   4.心疾患のリハビリテーション   5.廃用症候群とリハビリテーション 第5章 痴呆性老人へのアプローチ   1.精神障害を有する老年者のリハビリテーション   2.痴呆性老人にとってのリハビリテーションの意義   3.痴呆性老人に対するリハビリテーション的アプローチ;総論的に   4.痴呆性老人に対するリハビリテーション的アプローチの実際;作業療法を中心として   5.痴呆性老人に対する作業療法の適応・意義と限界;身体障害リハビリテーションの立場から   6.痴呆性老人に対する作業療法の適応・意義と限界;精神障害リハビリテーションの立場から   7.痴呆性老人に対する理学療法の意義   8.痴呆性老人の在宅リハビリテーション   9.痴呆性老人のQOLとリハビリテーション

内容説明

高齢者だからこそ、リハビリを必要としているのです。リハビリの基礎から脳血管障害・身体疾患への対応、痴呆性老人リハビリの意義、在宅ケア、QOLまで30項目にわたって詳しく解説。

目次

第1章 リハビリテーションとはなにか
第2章 理学療法・作業療法の理解
第3章 神経疾患へのアプローチ
第4章 身体疾患へのアプローチ
第5章 痴呆性老人へのアプローチ

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