書誌レビュー一覧 1件~1件(全1件)

イメージ

オープン・マリッジ : 新しい結婚生活

ニーナ・オニール, ジョージ・オニール[著] ; 坂根厳夫, 徳田喜三郎共訳. -- 河出書房新社, 1975.
総合評価:

1

結婚が光るには、開放が必要だ

「オープンマリッジ」という言葉を最近耳にしただろうか。YouTuberのヒカル氏が動画内で言及し、一躍話題になった言葉だ。氏は動画で「我々はオープンマリッジをします」と宣言したが、その際、カンペを読んでいるかのように、オープンマリッジとは「オニール氏が提唱した新しい形の結婚生活で…」と、適当な調子で語っていたのが印象的だった。
果たして、この「オープンマリッジ」とは実際にどのようなものなのだろうか。私は話題のきっかけとなったその原典、書籍『オープン・マリッジ』を手に取り、その本質を探ってみた。
まず、オープンマリッジとは、文字通り「開かれた結婚生活」を意味する。著者であるオニール夫妻が提唱したのは、結婚によって家族以外の交友関係が制限されたり、夫婦間の義務感からお互いにストレスを感じたりする状況を解消すべきだという考えだ。
本書が書かれたのは50年以上前であり、当時は「夫が働き、妻が子育てをする」といった男女の役割に関する固定的な価値観が今よりも遥かに強かった。しかし、オニール夫妻は、そうしたステレオタイプから脱却し、より自由な夫婦の形を取ることを提唱したのだ。これは現代にも通じる、非常に進歩的な考え方ではないだろうか。

ヒカル氏の発言によって誤解されがちだが、本書は決して「自由に浮気をしていい」という内容を推奨する本ではない。それは、きわめて真っ当で、真摯に夫婦関係を論じた一冊である。
オニール夫妻は、開かれた交友関係を持つことを提唱している。しかし、それは浮気を推奨するものではなく、「交友関係についてお互いに納得し、過干渉せずに外部の人々と触れ合う自由を持つ」ことの重要性を説いているのだ。
私は本書を読んで、凝り固まった結婚生活に縛らせずに生きていけるオープンマリッジが新しい幸せな結婚生活と考えて、採用したいと思った。

ステレオタイプに凝り固まった人こそ読んでほしい本書。
ヒカル氏の発言がきっかけでオープンマリッジを知った人、結婚という形に単純に興味がある人、すべての現代人に、ぜひ手に取ってほしい一冊だ。


0人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。このレビューは参考になりましたか? はい いいえ