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季節はうつる、メリーゴーランドのように

岡崎琢磨著. -- KADOKAWA, 2015.
ISBN:9784041013984
総合評価:

1

No.46 キセツと共に巡る

作者の岡崎琢磨は、第10回「このミステリーがすごい!」大賞隠し玉として、『珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を』でデビュー。繊細な心理描写により描かれる魅力的なキャラクターと、緻密なトリックによるミステリが好評を博す。

この本の主な登場人物は、夏樹と冬子の二人だ。二人は高校の同級生として青春を過ごした。三年間クラスも同じでそれなりに仲の良かった二人だが、別々の大学に入ると自然と交流の機会も減り、メールを送ることもなくなっていた。そんな夏のある日、夏樹に冬子からメールが届く。それから、二人がかつての関係を取り戻すまでにそれほど時間はかからなかった。留学により一年遅れて卒業となった冬子はこの春に卒業する。過去の記憶と今を過ごしながら、季節は進んでいく。
これは、淡い恋愛にミステリーを織り交ぜた1年間の物語だ。

私はこの本を読んで、言葉を伝えることはとても難しいと感じた。伝えることも伝えないことも大きな選択であるように、知ることも知らないでいようとすることも大きな選択だと思う。「理由なんてない」これは冬子の言葉だ。説明が出来ないことは沢山ある。説明したくないこともある。そんな時、一度立ち止まってよく観察してみるのはどうだろう。見えていなかった自分自身に気づけるかもしれない。


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